[受付停止中]能登半島、未来を醸しだす酒蔵で働く【後編】 | 能登で働く

[受付停止中]能登半島、未来を醸しだす酒蔵で働く【後編】

会社名:数馬酒造株式会社

この求人は現在受け付けを停止しております。

一般的に「働きやすい会社は?」と聞かれて、酒造メーカーの名前が挙がることは少ないはず。日本酒造りには、重労働、泊まり込み、男ばかりの職人仕事…といったイメージがついています。

これらのイメージを、気持ちよく裏切ってくれる老舗の酒蔵があります。能登町の数馬酒造は、「酒蔵の働き方」そのものを日々、アップデートしています。胸を張って「働きやすい会社ですよ」と紹介できる職場です。

前編はこちらから
「能登半島、未来を醸しだす酒蔵で働く 前編」

夢のある仕事

地元出身の小川さんはフルタイムで働く女性醸造社員です。
短大を卒業してから数馬酒造で働くまで、酒造りとは無縁の仕事をしてきました。

仕事をするうえで、ワークライフバランスも大事にしていきたい小川さんにとって、働き方改革に力を入れ、ワークライフバランス企業として石川県の知事表彰を受けていた数馬酒造は職場として良いのではないか、と感じたのだとか。
また、事務仕事だと全国どこででもできますが、「お酒造り」なら、能登で暮らす理由になる。そんな思いもあり、まずは蔵の見学に行くことに。

蔵見学に行くと、初めてきた小川さんを迎えてくれたのは、笑顔の挨拶でした。職人さんたちも、丁寧に接してくれて、和気藹々とした雰囲気があり、安心して応募することができました。

お酒造りは、女性の小川さんにとっては、大変なことも少なくないとのことですが、重いものを運ぶときや、身長が高くないとできない作業などは、男性社員の手を借りるなどしています。

ありがたい反面、気を遣ってしまうので、今後は、省力化に向けてどうしていけば良いかということを話し合っていきたいそうです。

社内で話しやすい雰囲気があるからこそ、お互いがサポートしあえる体制がつくれます。醸造課としても、小川さんをはじめとした女性の意見をもとに話し合っていくことが、誰にとっても働きやすい職場になると、改善に前向きです。

「前職はお客様と接する仕事だったので、「モノ」と向き合う仕事は初めて。
 ここでは自然によって変化するお米の声を聞かなければなりません。

 先輩たちはその変化を感覚でわかっているので『すごいなぁ』と思います」

数馬酒造には既成概念にとらわれない自由な発想や挑戦心を支援するため、それぞれの醸造社員にタンク1本の醸造を任せる「責任醸造」という制度があります。当面の目標は、この「責任醸造」を任せてもらえるところまで、技術を磨くこと。

初心者が酒造りに挑戦するときに、丁寧に教えてもらえる環境があることが数馬酒造の強みです。そして、「責任醸造」制度が、新入社員の方たちにとっても、分かりやすい目標になっていることが伺えます。

自分好みのお酒、お客様に喜んでもらえるお酒を造ってみたい。「商品づくりは夢がある」と嬉しそうに話してくれました。
小川さんの「責任醸造」で醸されたお酒は、どんなお酒になるのでしょう。楽しみです。

育児休業で男性も育児参加を

長宗さんは、数馬酒造で長期の育児休業を取った初めての男性社員です。

育休中の最初の1、2ヶ月は、お子さんの寝かしつけや家事などでなかなかまとめて眠るのは難しかったそうですが、著しく成長する乳児期にお子さんの成長を見届けることができ、楽しく良い経験になったと言います。

まだ数馬酒造が冬場の日本酒を仕込む期間だけの季節雇用による杜氏制度を採用していたときに、長宗さんもまた季節雇用として働いていましたが、数年前に通年雇用の正社員へと働き方を変えました。

杜氏さんがいた頃は、酒造りの内容も毎年同じようでしたが、現在の社員がメインとなった酒造り体制では、醸造社員の年齢も若返り、新しいことも取り入れるようになりました。

また、以前は泊まり込みで酒造りをしていましたが、仕込みスケジュールの見直しや積極的な設備投資を行なっていった結果、お酒の品質を向上させながら8時から17時半までという勤務時間で働けるようになりました。

酒造りのみに集中していた季節雇用の時とは異なり、通年で社内の動きを感じられる現在では、お客様の声などに触れる機会も増え、モチベーションが上がったそうです。

「時期的には調整が必要な時でしたが、とても取りやすかったですよ。
 まず責任者に相談して、すぐに社長にも話してもらって」

長宗さんが、育休を安心してとることができた背景には、数馬酒造の話しやすい雰囲気がありました。

毎月、責任者との1on1ミーティング(1対1での対話)の機会があるほか、普段から朝礼などで自分の意見を伝える機会があるため、自然と意見が言いやすくなります。そして、「やってみよう」という挑戦の社風が、まだまだ、一般的ではない男性の育児休業を醸造の現場で実現させたのです。

このような子育てしやすい環境が整っていることも、ワークライフバランスを大切に考える数馬酒造ならではですね。

体験移住や職場体験のサポートも

金沢のコーヒー専門店で接客や焙煎をしていた安竹さんは、人と接しているときよりも、コーヒー豆と向き合っている方が熱中している自分に気づき、「ものづくり」をしてみたいと転職先を探していたところ、数馬酒造を見つけ応募しました。

「能登を醸す」という、自社のことだけではなく能登全体のことを考えている経営理念も魅力的に感じたそうです。世界農業遺産にも選ばれた能登の里海里山を肌で感じられる場所で生活し、働けるというのも大きな魅力のひとつです。

未経験者も大丈夫という言葉に背中を押されて、前々から興味があった日本酒造りに飛び込んでみることに。かくして、金沢から宇出津に引っ越してきました。

移住に際しては、町の移住支援制度を通じて体験移住や職場体験をしたので、自分に合っているのか事前に確かめることができて、安心できたと言います。

田舎暮らしに馴染めるか心配…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、宇出津は漁師町として栄え、コンパクトな町の中に様々な商業施設があります。車の運転ができれば、日常生活に不便さを感じない方がほとんどかと思います。
実際、安竹さんも宇出津に来て、「思ったほど田舎ではなかった」という印象だったそう。

入社後は、先輩社員たちが分かりやすく丁寧に教えてくれ、スキルアップの評価基準が明確なので、自らのキャリアアップもイメージしやすいと話してくれました。

移住を伴う転職でも、働きやすい環境はもちろんのこと、都会とはひと味違った人の優しさや穏かな暮らしが、仕事への意欲やライフプランに良い影響を与えてくれそうですね。

<数馬酒造で取り組んでいる働きやすい職場づくり>

  • 酒造業界の通例から脱却した体制
    • 季節雇用ではなく、通年雇用による醸造社員の正社員化
    • 泊まり込みの廃止
    • 早朝深夜作業の廃止
    • 女性醸造社員の起用
    • 地元の異業種経営者の期間限定採用
  • 働きやすさを追求する柔軟な体制の導入
    • 若手正社員を責任者に据えた挑戦しやすい職場づくり
    • 時差勤務、時短勤務、リモートワークの導入
    • 男性社員の育休取得


求める人物像

数馬酒造では、下記のような方と一緒に成長していきたいと考えています。

  • 会社の理念や方針に共感してくれる方
  • 礼儀礼節、誠実さがある方
  • チームワークを大切にできる方
  • 改善していく変化を楽しんでくれる方

もちろん、応募される方が求めていることと、数馬酒造が提供できることが一致しているかどうかも重視していますので、採用が決まった際には働きやすい職場になることでしょう。

<コーディネーターから一言>

後編では3名の社員さんのお声を伺いましたが、印象的だったのは「社内の雰囲気が良い、先輩社員さんたちが丁寧に教えてくれる、社長が社員のことを大切にしている」といった、社風や人間関係の良さを、全員が口にしていたということでした。
仕事内容や条件なども重要ですが、人間関係が良いかということも重要です。数馬酒造でしたら伸び伸びと働けるのでないかと思いました。
また、海も里山もある宇出津にはおいしい海の幸もありますし、夏のあばれ祭も有名です。醸造というなかなか経験できない仕事も魅力的ですし、遠方の方にもぜひエントリーしていただきたい会社さんです。

募集情報

会社名数馬酒造株式会社
公式WEBサイトhttps://chikuha.co.jp/
募集職種製造部 醸造課
雇用形態正社員
仕事内容【製造部 醸造課】日本酒・醤油・リキュールの醸造
給与・その他手当等《給与》
月給:200,000〜250,000円
昇給:年1回 12,000円〜18,000円/月(前年度実績)
賞与:年2回(7月・12月)2.2ヶ月(前年度実績)

《手当》
家族手当
通勤手当(上限:15,000円)
福利厚生・待遇社会保険完備(健康保険・厚生年金保険・労働者災害補償保険・雇用保険)
社員割引(自社製品)
制服貸与
清酒学校(石川県酒造組合連合会主宰)受講支援
セミナー受講支援
利き酒能力向上支援
フォークリフト運転技能講習受講支援
書籍購入支援
勤務地石川県鳳珠郡能登町宇出津へ36
勤務時間【製造部 醸造課】日本酒仕込み期間:8時30分〜18時(休憩90分)
・日本酒仕込み期間外:8時30分〜17時30分(休憩90分)
休日等《休暇・休日》
●10月〜3月(日本酒醸造期間):当社カレンダーによるシフト制(月7日休み+正月休暇3日)
●4月〜9月:土日祝日(GW・お盆休みあり)

《年間休日数》
年間休日:105日

《有給休暇》
平均取得日数:13.6日(前年度実績)

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2024年1月1日の大地震によって、能登半島全体が今、様々な局面を迎えています。
地震以前から少子高齢化や過疎により“25年先の日本の姿”と言われてきた「能登」は今、世界における課題先進地となりました。失ったものは多く、そのどれもがかけがえのなかったものたちばかりですが、「今できること」と「新しく生まれるものや出会い」に希望を傾けながら、新しい能登半島に向けて、復興を進めていきたいと思っています。

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